遺言
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遺言者より先に推定相続人が死亡した場合
自分の死後の遺産争いを防止するという意味で、遺言を書くことは意味のあることです。 しかし遺言を書いてから何年、何十年と経過してしまうと、周囲の状況が変化し、前に書いた遺言の内容がかえって問題を引き起こすケースもあります。 たとえば、遺言書に名前の挙がった推定相続人が相続開始時点ですでに亡くなっているような場合です。 その場合、遺言の効力はどうなってしまうので...
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無効の遺言は死因贈与になり得るか
遺言に何らかの不備があった場合、遺言は無効になるのが原則です。 要式に不備があれば遺言全体が無効になってしまいますし、内容に問題があればその部分が無効になります。 ところが、このような場合であっても例外的に遺言の内容が生かされることがあります。 その1つが、死因贈与として有効になるケースです。 原則~書き方のルールを守っていない遺言は無効に 法...
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作成した遺言書の撤回方法
遺言書を作成していても、何らかの理由で事情が変わると撤回したいと思うこともあるものです。しかし、作成した遺言書は適切な方法で撤回しないと、撤回自体が無効になってしまう可能性があるので注意しなければいけません。 今回は、遺言書の撤回方法や撤回する際の注意点についてご紹介します。 遺言書を撤回したいと考えている人は、ぜひ目を通してみてください。  ...
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自筆証書遺言の保管制度について
自筆証書遺言の保管制度は、2020年7月10日からスタートした新しい制度です。 まだ始まったばかりなので、どのような制度なのか知らないという人も多いでしょう。 そこで今回は、自筆証書遺言の保管制度がどのような制度なのか、メリットやデメリット、公正証書遺言との違いは何かといった点から、自筆証書遺言の保管制度について解説していきます。 自筆証書...
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開封された遺言書は無効ですか?
親族が亡くなった際に遺言書を残しているケースもあります。 最初から開封されている遺言書も存在するでしょうが、封がしっかりとされていても、その中身が気がかりで開けて見てしまう人もいます。 しかし、開封された遺言書だと無効になるのではないかと危惧してしまう人も中にはいるはずです。 そこで、誰にも確認せずに開けて良いのか、開封するための手続きが必須なのかと疑問...
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無効な遺言も死因贈与としては有効?
万が一に備えて自身の死後、財産をどのように分配するかを残すことを遺言と言いますが、この遺言には厳格なルールがあり、条件のうちどれか一つでも欠けていると無効とされてしまいます。 では無効となってしまった遺言はもう何の効力も持たないのでしょうか? 実は死因贈与という遺言によく似た行為があり、状況によっては無効になってしまった遺言を死因贈与として転換できる可能...
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自筆証書遺言は相続法改正でこう変わりました
1 相続法の改正 平成25年9月4日の最高裁判所大法廷判決により、非嫡出子の法定相続分を嫡出子の法定相続分の2分の1とする(旧)民法900条4号ただし書きの規定が、憲法に反するという判断がなされました。この判決を受けて、上記条文の該当部分は削除されました。しかし、その規定の削除に関する議論の中で、相続法全体について、改正をする必要があることが分かりました。す...
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遺言とは?有効な遺言書を作成するためのポイント
自分が死んだ後「残された家族には仲良くしてほしい」と願っている人も多いのではないでしょうか。そのためにもおすすめしたいのが、遺言を残すことです。きちんとした内容の遺言を残しておけば、家族間の遺産トラブルを未然に防止することができます。 遺言でできること 遺言を残すと、遺産の分配方法に故人の意思を反映させることができます。法定相続人となっている人以外の人に...
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遺言書保管制度につきまして
はじめに 相続による紛争を予防するために遺言がよく活用されています。 2020年7月1日から、法務局において、自筆証書遺言の保管制度が開始されることになっています。 自筆証書遺言は、公証役場で厳重に保管される公正証書遺言と異なり、紛失、遺言書を発見した相続人による隠匿、変造される場合がありますので、作成後にどうやって保管するのかが問題であると言われてきま...
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財産を渡したい第三者がいる
【はじめに】 自分の財産を配偶者や子供以外の第三者に渡したいと思うこともあるかと思います。 例えば、最期までそばに付き添ってくれそうな病院の方やお孫さん、いま現在よくしてくれる方、場合によっては友人なども。 遺産相続において相続権は法定相続人に限られますので、通常何もしなければ財産は「法定相続人」で分配されることになります。 配偶者、子...